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任意整理とは?

自己破産などの他の債務整理方法とは異なり「任意整理」は裁判所を介さない私人間での和解です。
弁護士や司法書士などの専門家が本人に代わって債権者と交渉をするのが一般的です。
任意整理では、債務額や今後の返済方法などについて交渉を重ね、以後は最終的な合意内容に
基づいて返済を再開します。
もちろん任意整理はあくまで私的な手続きであるため、自己破産などのように債権者に対して
強制力を持ちません。
そのため、債権者が納得しなければ和解が成立しないことも当然考えられます。
しかし、実務上の慣習により、大体の合意内容は予測することができるのが実際のところです。

任意整理の効果
@債務額の減額
元金については利息制限法によるひき直し計算後の残高で合意することができます。
これまでの取引期間が長い場合はかなりの減額が見込まれます。また、場合によっては、減額にとどまらず、債務不存在や過払いが判明することもあります。

A分割弁済
そのひき直し後の残高を3年から4年の限度で分割で払うことで合意するのが一般的です。

B利息カット
合意後の返済については、支払いの滞納などをしない限り基本的に利息は付されません。
利息がカットされることで、これまで利息の関係でなかなか減らなかった債務がかなり楽に返せるようになります。
任意整理のメリット
1.有利な返済ができる
    分割や利息のカットにより経済的再建の可能性が高まります。
2.債務整理をする債務を選択できる
    破産などでは全ての債務を対象とする必要がありますが、任意整理はあくまで私的な
    手続きなので債務を選べます。
    そのため、抵当権付の住宅ローンや保証人付きの債務を避けて債務整理をすることができます。
3.手続きが簡単
    裁判所に提出する書類などが必要ないため、手続きが簡単にでき、債務整理終了までの
    時間も短くてすみます。
    また、専門家を利用する場合、交渉などは専門家が行うため本人の労力はきわめて少なくなります。
4.任意整理に対するイメージ
    自己破産に対して間違った認識がされていることもあり、世間一般での破産のイメージは
    良くありません。
    その点任意整理は同じ債務整理手続きであるものの、そこまで悪いイメージを持たれていません。
5.社会経済と実績
    自己破産や民事再生よりも返済率が高いことが多いため、債権者の経済的損失が少なくてすみます。
    また、本人にとっても一応の返済実績ができ、自信となることでしょう。子供の借金を親が肩代わり
    したような場合では、子供が再度借り入れを行い多重債務に陥るケースがよくあります。
    これは、自分で苦労して借金を返したという実績が無いことが原因の一つだと思われます。
任意整理のデメリット
1.新たなローンやカードが利用できなくなる。
    ローンやカードの利用制限は、5年から7年間と思われます。
    この制限は、全ての債務整理手続きに共通の不利益です。
2.借金の額があまり減らないときがある
    あくまで任意の合意であるため、債権者に減額を迫る強制力がありません。
    取引期間が短い場合は、利息のひき直し計算をしてもほとんど債務は減りません。
    また、約定利息が利息制限法の範囲内の場合は一切元金が減らないことになります。
任意整理と特定調停

任意整理と特定調停は、3年を基本とした分割返済など、そこから得られる効果が似ています。
そこで、両者の違いを比較してみます。

任意整理と特定調停の違い
@債務名義になるか
    特定調停は裁判所での和解手続のようなものなので、判決と同じような効力を持ちます。
    そのため、たとえば支払が滞ると、債権者は裁判を経ないで給料を差し押さえるような
    ことができます。
    任意整理の場合は、公正証書を作ったような特別の場合以外は上記はありません。

A過払い金の回収など
    特定調停の場合、裁判所はたとえ過払い金が発覚しても、弁護士や司法書士の
    ようにその回収はしてくれません。
    それどころか、合意内容によっては、過払い金があるのにその回収の道が
    閉ざされてしまうこともあります。
    任意整理ならば、受任している弁護士や司法書士が回収してくれるのが普通です。

B立場の違い
    任意整理の場合、依頼した専門家は本人の利益を追求します。
    しかし、特定調停の調停委員や裁判官は、あくまで債権者と債務者との
    中立な立場の存在です。
    この立場の違いにより、合意内容が債務者にとって有利になったり、
    不利になったりといった差がでることがあります。

C本人でできるか
    任意整理でも本人がやることはできます。
    しかし、専門家がつかない場合は、債権者が聞く耳を持たなかったり、
    なめられたりと難しい面があります。
    特定調停の場合は間に裁判所が入るため、債権者にいいように丸め込まれることは
    少ないでしょう。

D手間がかかるか
    任意整理は、専門家にまかせておけば安心できます。
    特定調停では、自らも裁判所に行く必要があるので時間と労力を使います。

E費用が安い
    専門家を雇うと、1社平均3万円から4万円の報酬を支払う必要あります。
    特定調停では、全て自分でやればほとんど費用はいりません。
    また、特定調停の書類作成を弁護士か司法書士に依頼しても、任意整理よりは安くなります
選択のポイント

任意整理(または特定調停)を選択するときは、その後の返済が開始ししたときに「十分な支払いができるか?」をシミュレーションすることが大切です。 もし、支払いが苦しそうならば、「自己破産」や「民事再生」を選択して確実な経済的再建を目指さなければなりません。 債務整理後は、借入れなどができないため現金のみでやりくりをしなければならず、支払義務の残る任意整理や特定調停は経済的再建のためのリスクが大きくなります。 確実に月々の返済が可能な予測が立つときのみ任意整理か特定調停を選んでください。 また、たとえ自分で手続きをするにしても、その方向性で問題ないか一度は専門家に相談してください。

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